自作Mシャーシ,ストラット

【製作】自作Mシャーシ(4WD,M寸・改)②

図面の正書と小変更…

脚周りのアライメントを見直した.
フロントは5degのネガティブキャスター…要は車体を横から見たときに,キングピンが中央側に傾いている状態.まあ…舵を切ったときに復元力が必要なのでネガティブキャスターが正解だろう.

リアは…???
舵は切らないけど,トーインが付いているので,荷重が乗ったときは実質舵を微妙に切っている状態と言えなくもない.この場合,復元力が付いていると困るので,フロントとは逆にトーインを強めに行くような力がかかっている方が安定するはず.となると,リアは若干のネガティブキャスター(フロントと同じく,キングピンが車体中央側に傾いた状態)が正解かしら.
車軸の位置はサスピンに取り付けるスペーサーで小変更が効くので,車軸をギリギリまで車体中央に近づけた時でも,ポジティブキャスターにならない程度に,ネガティブキャスターを与える設計にした(デフォルト位置だと,2deg程度).

…これで,設計図Fix!!!!
RIMG1490

【構想】自作Mシャーシ(4WD,L寸)⑦~ストラットサスとレバー比に関する一考察~


ガンベイド脚を流用するにあたり,ナックル直上のバネを使用しないで,もともとのダンパー取り付け個所にCVAダンパーを取り付ける方針でいた.が,サスピンからダンパー取り付け位置までは15.5mm,サスアーム長は33mm程度…つまりレバー比が2を超える…これは直感的に「ヤバイ」気がした.何がって,直感的に路面追従性が悪そう.

そもそも,つたないRCカーの運転歴から見ても,レバー比1のMR車,RR車はほとんどスピンしなかったし,脚の動きも良かった(気がしていた).逆にレバー比2弱の4WD車ロングサスアーム(YearRacing)は思ったようにグリップしなかった…

というわけで,レバー比が路面追従性に与える影響をなるべくシンプルに抽出するべく,以下の考察をした.
180222レバー比

つまり,レバー比に比例してバネ定数を大きくする前提だと(同じ車重で同じ分だけ車が沈むことに等価),見かけ上のバネ下質量が増えているので路面追従性が悪い.動的な,見かけ上のバネ下質量が等しくなるように,レバー比の2乗に比例してバネ定数を大きくすると,今度は車重が増えても沈み込みにくくなり,準静的な荷重移動の具合が変わる(急峻になる?).

ということは,やっぱりレバー比は1に出来るならそれに越したことはない.ちなみに減衰のためのダンパーは,サスアームの角速度0ではサスアームに外力を与えないので,準静的な条件の議論は不要.むしろ,サスピンに近い位置に設置されている方が,ピストンシャフトとダイヤフラムの干渉を防げるし,Oリングとピストンシャフトとの摩擦の影響が小さくなるので,有利なこともある.

結論…復元力のためのスプリングはナックル直上が良く,減衰のためのダンパーはサスピンよりで良い.よって,今回の自作車も,スプリングはガンベイド純正のものを使用する.

…ああ,設計変更が必要だ…orz

この考察が正しいなら…ガンベイドって本当によくできているんだな…ナックルのステアリングリンクを純正の向きに使う(裏ガンベや今回の自作車は逆向き)なら,ちゃんと内輪の方がステアが切れるように加工されているし…タミヤ車とは違った拘りを要所要所に感じる.
ギャラリー
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