ガンベイド脚を流用するにあたり,ナックル直上のバネを使用しないで,もともとのダンパー取り付け個所にCVAダンパーを取り付ける方針でいた.が,サスピンからダンパー取り付け位置までは15.5mm,サスアーム長は33mm程度…つまりレバー比が2を超える…これは直感的に「ヤバイ」気がした.何がって,直感的に路面追従性が悪そう.

そもそも,つたないRCカーの運転歴から見ても,レバー比1のMR車,RR車はほとんどスピンしなかったし,脚の動きも良かった(気がしていた).逆にレバー比2弱の4WD車ロングサスアーム(YearRacing)は思ったようにグリップしなかった…

というわけで,レバー比が路面追従性に与える影響をなるべくシンプルに抽出するべく,以下の考察をした.
180222レバー比

つまり,レバー比に比例してバネ定数を大きくする前提だと(同じ車重で同じ分だけ車が沈むことに等価),見かけ上のバネ下質量が増えているので路面追従性が悪い.動的な,見かけ上のバネ下質量が等しくなるように,レバー比の2乗に比例してバネ定数を大きくすると,今度は車重が増えても沈み込みにくくなり,準静的な荷重移動の具合が変わる(急峻になる?).

ということは,やっぱりレバー比は1に出来るならそれに越したことはない.ちなみに減衰のためのダンパーは,サスアームの角速度0ではサスアームに外力を与えないので,準静的な条件の議論は不要.むしろ,サスピンに近い位置に設置されている方が,ピストンシャフトとダイヤフラムの干渉を防げるし,Oリングとピストンシャフトとの摩擦の影響が小さくなるので,有利なこともある.

結論…復元力のためのスプリングはナックル直上が良く,減衰のためのダンパーはサスピンよりで良い.よって,今回の自作車も,スプリングはガンベイド純正のものを使用する.

…ああ,設計変更が必要だ…orz

この考察が正しいなら…ガンベイドって本当によくできているんだな…ナックルのステアリングリンクを純正の向きに使う(裏ガンベや今回の自作車は逆向き)なら,ちゃんと内輪の方がステアが切れるように加工されているし…タミヤ車とは違った拘りを要所要所に感じる.