2016年09月

自作Mシャーシ(RR)製作録⑨

RR車は部品製作数が少ないので,製作手順にある,RR車専用に製作しなくてはいけないアルミ部品は,シャーシガード一つだけである.

タミヤ車なら樹脂のバンパーマウントでカーボンシャーシをガードすると思うが,自作Mシャーシではこうしたシャーシガードも専用に設計してある.その方がオーバーハングを詰められるからだ.

さて,下の写真がシャーシ前端と,アルミのシャーシガード.ガードとシャーシは,写真の通りポリカ板で固定する.

160934ガード00

このポリカ板がミソで,しなやかで割れず,スペア作成も容易なので,シャーシ前端の小部品はポリカ板で作ることが多い.
160934ガード01

真裏から見るとこんな感じ.ガードをポリカ板に,M2の皿ねじ4本で固定する構造とした.
M2にしたのは,もちろんオーバーハングを詰めるためと,軽量化のためだ.
160934ガード02

走らせた後のシャーシ裏を見ると,こいつがかなりしっかり仕事しているのがわかる.
これがないとカーボンの繊維がめくれて,シャーシの寿命が大幅に縮むのだ.
なんてことない小さな部品だけど,とっても重要な部品だ.

CVAダンパーの動きを極限まで滑らかにする

さて,Mシャーシはサスアームが短いため,脚の動きがツーリングカーより悪くなる傾向である.特にダンパーの動きが渋いと,タイヤの路面追従性が極端に悪くなり,これがリヤサスで発生するとRR車,FF車ともスピンの原因になる.レバー比を1としている自作サスアームでは顕著となる…
160121ミニタイヤ用サスアーム00

なので,なるべくダンパーのフリクションロスを減らしたいところだが,
工作に金をかけているので,TRFダンパーを買うほど予算もない.
…というわけで,CVAダンパーでなるべくフリクションロスを減らし,動きをスムーズにできないか,試行錯誤した.走行の結果,良好な感触が得られたので報告したい.

【必要なもの】
・CVAスーパーミニダンパー
・TRF-Competition-Oring
・TRF-Xring(シリコンオイル用なら,硬度50)
・テフロンシム(スクエア製,内径3 mm,厚さ0.5 mm)
・グリーンスライム(アソシ製)
【ネコポス対応】タミヤ(TAMIYA) 42137 TRFシリーズ オイルダンパー用コンペティションOリング(8個)
【ネコポス対応】タミヤ(TAMIYA) 42137 TRFシリーズ オイルダンパー用コンペティションOリング(8個)
【ネコポス対応】TAMIYA(タミヤ)/42214/【TRFシリーズ】ダンパー用ハイシールXリング(硬度50・8個)
【ネコポス対応】TAMIYA(タミヤ)/42214/【TRFシリーズ】ダンパー用ハイシールXリング(硬度50・8個)
■ ヨコモ グリーンスライム シリコングリス (C-1105) ラジコンカー ケミカル用品YOKOMO
■ ヨコモ グリーンスライム シリコングリス (C-1105) ラジコンカー ケミカル用品YOKOMO


【準備】
O-ring,X-ring,テフロンシムを使用予定のダンパーオイルに漬け込む
(10分程度で十分,な気がする)

【組み付け】
ダンパーのシリンダーにあらかじめピストンをセットする

TRF-Competition-Oringをセットする

グリーンスライムを軽く塗布ふる

テフロンシムをセットする

グリーンスライムを軽く塗布する

TRF-Xringをセットする

キャップする

161015製作前
161015ダンパー製作過程


こんな手順で,非常に滑らかなダンパーができた.しかも,よほどのパッツン仕様で組まない限り,オイル漏れもそんなにない様子だった.

元来,つぶしシロが適正に管理されるなら,シールはOリング一つで十分なのだが,CVAダンパーは部品精度が出ないので2つのOringを使用して,パーツ側の寸法誤差を吸収している感が否めない.今回の組み方は,テフロンシムとXringで,Oringに適当な面圧を与えつつ,Xringで最小限の防塵を保つ,というコンセプトで試してした.感触は…良好だ.
→数年ぶりに引っ張り出したクルマを見たらオイル漏れなどなく,ノーメンテでフツーに走れた.走った後も特段漏れはなく,やはりスムーズな動きが保たれていた.結構すごいのかもしれない.

この辺は,エキスパートな方はよっぽどもっといい方法があったりするのだろうが,ご参考までに!



自作Mシャーシ(4WD)製作記⑥-2~ダンパーステー~

製作手順の中でもすでに詳細設計の段階にある自作Mシャーシ(4WD).今回はダンパーステーの設計を行った.

まず使用するサスアームは「タミヤMシャーシ脚」か「Yeah Racing製ロングサスアーム」である.ダンパー取り付けのジオメトリは両者同じなので,これら共通で設計できる.
前作の自作Mシャーシ(RR)はレバー比1で,考えうる限りサスペンションを柔らかくしないといけなかったが,今回はレバー比を大きく取れるのでより固いサスペンションを使える.つまりサスペンション(ダンパー)を短くできると考え,50 mmで設計した(RR車の時は52 mm)

フロントはなるべくサスペンションを寝かせて配置しないと,「サスストロークの奥で柔らかくなるタミヤM脚」なる悪癖を出すので,ぎりぎりまで寝かせて配置した.見た目は寝ているが,ダンパーの取り付け角度は80度程度,全然寝てない.

160918ダンパーステーF

リアの設計はもっと適当だが,ボディマウントの取り付け位置をぎりぎり低くできるようにした.トレードオフとして,ダンパー取り付け位置は3通りしか選べない.まあ,取り付け位置が走りに与える影響は,少なくとも自分にはわからないんだが...

160918ダンパーステーR

これで4WD車の設計も,一応は全て終了した.
あとは材料と工具を揃えて作るだけ.まずはカーボン板を購入しないといけないな.

自作Mシャーシ(RR)製作録⑦⑧

ここまできたら,あとは作るだけ.
まずはシャーシ製作用の型(ポリカ)を作る.写真がないので文章で手順を書くと…

1)無色透明の厚さ2mmポリカ板を購入
2)ポリカ板に方眼紙を貼り付け
3)方眼紙に設計図の片側分を書いて,穴あけ個所に慎重に穴あけ(ノウハウ※が必要)

※穴あけをしたポリカ小片を穴あけ個所にあてがって,ドリルのガイドにする.

今回のシャーシは完全にシンメトリーなので,方眼紙に描くのは片側半分で良い.
むしろその方が,ポリカの型を使ってカーボン板に穴をあけるときに,
完全に左右対称になるので都合がよい.

型ができたら,いよいよカーボン板の切り出しである.
まずはカーボン板にも方眼紙を貼って,方眼紙の上に部品図を描く.

160227シャシ切り出し前01

写真は0.5mmのシャープペンで描いたものだが,
間違いなく描けていることを確認したら,赤ボールペンで,線を濃くなぞる.
シャープペンの線のままだと,切り出すときに出てくるカーボンの粉末で
線がわからなくなる.
赤ボールペンだと,線が見やすいのと,方眼紙が汚れても消しゴムできれいに戻るので,一石二鳥なのだ.

実際切り出したのが次の写真.

160227シャシ切り出し後00

なお,穴あけには超硬ドリルを使った.超硬ドリルなら何でもいいと思うけど,
個人的に使っているのはPowerSonicのドリル.ベニヤみたいに穴が開くし,
ドリルも傷まない.

いつでもポイント10倍! Power sonic 超硬ドリル 3.0mm
いつでもポイント10倍! Power sonic 超硬ドリル 3.0mm

切り出しは,手動でやるならピラニア糸鋸の「ダイアモンド替え刃」.
こちらは東急ハンズで購入した気がする.

RR車は部品が少なくて楽だ.完成まで一気に進む!

自作Mシャーシ(RR)製作録⑤⑥~詳細設計~

RR車は後輪周りの設計がほとんどないので,製作手順の設計としても,もう終盤である. シャーシは基本的にダブルデッキ構造だが,アッパーデッキは3分割構造とした.
特に,シャーシ前方のアッパーデッキは,
・バンパーマウント
・サーボマウント
・フロントサスアーム取り付け
を兼ねる.
また,フロントのサスペンションステーは二通り設計した.左右対称の部品なので,右(上)側と左(下)側とで設計している.いずれもステーはボディマウントも兼ねる構造となっている.
160907図面02

なお,このシャーシもロープロサーボを前提としている.
アナログサーボが基本的に好きだけど,このシャーシのコンセプトは「軽さ!」なので,
軽量なタミヤのロープロサーボを搭載することにした.ケースとギヤーが別売りされてないのがつらいけど,いかんせん軽い!シャーシ全体への軽量化にも大きく貢献してくれるはずだ.

TSU-06 ロープロファイル デジタルサーボ(防滴タイプ)【45065】 【税込】 タミヤ [45065 TSU-06 ロープロファイル デジタルサーボ]【返品種別B】【送料無料】【RCP】
TSU-06 ロープロファイル デジタルサーボ(防滴タイプ)【45065】 【税込】 タミヤ [45065 TSU-06 ロープロファイル デジタルサーボ]【返品種別B】【送料無料】【RCP】
ギャラリー
  • 【製作④、完成】自作Mシャーシ・L寸
  • 【製作④、完成】自作Mシャーシ・L寸
  • 【製作④、完成】自作Mシャーシ・L寸
  • 【製作④、完成】自作Mシャーシ・L寸
  • 【製作④、完成】自作Mシャーシ・L寸
  • 【製作④、完成】自作Mシャーシ・L寸
  • 【製作④、完成】自作Mシャーシ・L寸
  • 【製作③】自作Mシャーシ・L寸
  • 【製作③】自作Mシャーシ・L寸
アクセスカウンター
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

スポンサードリンク
楽天市場
  • ライブドアブログ