CVAダンパーの動きを極限まで滑らかにする

さて,Mシャーシはサスアームが短いため,脚の動きがツーリングカーより悪くなる傾向である.特にダンパーの動きが渋いと,タイヤの路面追従性が極端に悪くなり,これがリヤサスで発生するとRR車,FF車ともスピンの原因になる.レバー比を1としている自作サスアームでは顕著となる…
160121ミニタイヤ用サスアーム00

なので,なるべくダンパーのフリクションロスを減らしたいところだが,
工作に金をかけているので,TRFダンパーを買うほど予算もない.
…というわけで,CVAダンパーでなるべくフリクションロスを減らし,動きをスムーズにできないか,試行錯誤した.走行の結果,良好な感触が得られたので報告したい.

【必要なもの】
・CVAスーパーミニダンパー
・TRF-Competition-Oring
・TRF-Xring(シリコンオイル用なら,硬度50)
・テフロンシム(スクエア製,内径3 mm,厚さ0.5 mm)
・グリーンスライム(アソシ製)
【ネコポス対応】タミヤ(TAMIYA) 42137 TRFシリーズ オイルダンパー用コンペティションOリング(8個)
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【ネコポス対応】TAMIYA(タミヤ)/42214/【TRFシリーズ】ダンパー用ハイシールXリング(硬度50・8個)
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■ ヨコモ グリーンスライム シリコングリス (C-1105) ラジコンカー ケミカル用品YOKOMO
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【準備】
O-ring,X-ring,テフロンシムを使用予定のダンパーオイルに漬け込む
(10分程度で十分,な気がする)

【組み付け】
ダンパーのシリンダーにあらかじめピストンをセットする

TRF-Competition-Oringをセットする

グリーンスライムを軽く塗布ふる

テフロンシムをセットする

グリーンスライムを軽く塗布する

TRF-Xringをセットする

キャップする

161015製作前
161015ダンパー製作過程


こんな手順で,非常に滑らかなダンパーができた.しかも,よほどのパッツン仕様で組まない限り,オイル漏れもそんなにない様子だった.

元来,つぶしシロが適正に管理されるなら,シールはOリング一つで十分なのだが,CVAダンパーは部品精度が出ないので2つのOringを使用して,パーツ側の寸法誤差を吸収している感が否めない.今回の組み方は,テフロンシムとXringで,Oringに適当な面圧を与えつつ,Xringで最小限の防塵を保つ,というコンセプトで試してした.感触は…良好だ.
→数年ぶりに引っ張り出したクルマを見たらオイル漏れなどなく,ノーメンテでフツーに走れた.走った後も特段漏れはなく,やはりスムーズな動きが保たれていた.結構すごいのかもしれない.

この辺は,エキスパートな方はよっぽどもっといい方法があったりするのだろうが,ご参考までに!



自作Mシャーシ(4WD)製作記⑥-2~ダンパーステー~

製作手順の中でもすでに詳細設計の段階にある自作Mシャーシ(4WD).今回はダンパーステーの設計を行った.

まず使用するサスアームは「タミヤMシャーシ脚」か「Yeah Racing製ロングサスアーム」である.ダンパー取り付けのジオメトリは両者同じなので,これら共通で設計できる.
前作の自作Mシャーシ(RR)はレバー比1で,考えうる限りサスペンションを柔らかくしないといけなかったが,今回はレバー比を大きく取れるのでより固いサスペンションを使える.つまりサスペンション(ダンパー)を短くできると考え,50 mmで設計した(RR車の時は52 mm)

フロントはなるべくサスペンションを寝かせて配置しないと,「サスストロークの奥で柔らかくなるタミヤM脚」なる悪癖を出すので,ぎりぎりまで寝かせて配置した.見た目は寝ているが,ダンパーの取り付け角度は80度程度,全然寝てない.

160918ダンパーステーF

リアの設計はもっと適当だが,ボディマウントの取り付け位置をぎりぎり低くできるようにした.トレードオフとして,ダンパー取り付け位置は3通りしか選べない.まあ,取り付け位置が走りに与える影響は,少なくとも自分にはわからないんだが...

160918ダンパーステーR

これで4WD車の設計も,一応は全て終了した.
あとは材料と工具を揃えて作るだけ.まずはカーボン板を購入しないといけないな.

自作Mシャーシ(RR)製作録⑦⑧

ここまできたら,あとは作るだけ.
まずはシャーシ製作用の型(ポリカ)を作る.写真がないので文章で手順を書くと…

1)無色透明の厚さ2mmポリカ板を購入
2)ポリカ板に方眼紙を貼り付け
3)方眼紙に設計図の片側分を書いて,穴あけ個所に慎重に穴あけ(ノウハウ※が必要)

※穴あけをしたポリカ小片を穴あけ個所にあてがって,ドリルのガイドにする.

今回のシャーシは完全にシンメトリーなので,方眼紙に描くのは片側半分で良い.
むしろその方が,ポリカの型を使ってカーボン板に穴をあけるときに,
完全に左右対称になるので都合がよい.

型ができたら,いよいよカーボン板の切り出しである.
まずはカーボン板にも方眼紙を貼って,方眼紙の上に部品図を描く.

160227シャシ切り出し前01

写真は0.5mmのシャープペンで描いたものだが,
間違いなく描けていることを確認したら,赤ボールペンで,線を濃くなぞる.
シャープペンの線のままだと,切り出すときに出てくるカーボンの粉末で
線がわからなくなる.
赤ボールペンだと,線が見やすいのと,方眼紙が汚れても消しゴムできれいに戻るので,一石二鳥なのだ.

実際切り出したのが次の写真.

160227シャシ切り出し後00

なお,穴あけには超硬ドリルを使った.超硬ドリルなら何でもいいと思うけど,
個人的に使っているのはPowerSonicのドリル.ベニヤみたいに穴が開くし,
ドリルも傷まない.

いつでもポイント10倍! Power sonic 超硬ドリル 3.0mm
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切り出しは,手動でやるならピラニア糸鋸の「ダイアモンド替え刃」.
こちらは東急ハンズで購入した気がする.

RR車は部品が少なくて楽だ.完成まで一気に進む!

自作Mシャーシ(RR)製作録⑤⑥~詳細設計~

RR車は後輪周りの設計がほとんどないので,製作手順の設計としても,もう終盤である. シャーシは基本的にダブルデッキ構造だが,アッパーデッキは3分割構造とした.
特に,シャーシ前方のアッパーデッキは,
・バンパーマウント
・サーボマウント
・フロントサスアーム取り付け
を兼ねる.
また,フロントのサスペンションステーは二通り設計した.左右対称の部品なので,右(上)側と左(下)側とで設計している.いずれもステーはボディマウントも兼ねる構造となっている.
160907図面02

なお,このシャーシもロープロサーボを前提としている.
アナログサーボが基本的に好きだけど,このシャーシのコンセプトは「軽さ!」なので,
軽量なタミヤのロープロサーボを搭載することにした.ケースとギヤーが別売りされてないのがつらいけど,いかんせん軽い!シャーシ全体への軽量化にも大きく貢献してくれるはずだ.

TSU-06 ロープロファイル デジタルサーボ(防滴タイプ)【45065】 【税込】 タミヤ [45065 TSU-06 ロープロファイル デジタルサーボ]【返品種別B】【送料無料】【RCP】
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M06 メンテナンス ①

さて、製作録もまだ途中だけど、完成車そのものは稼働しているわけで…
メンテナンスやセッティングも機会を見てご報告したい。

8月末に閉店になったサーキットで、M06をひたすら走らせた。
Life2200バッテリー×2本で、1時間くらい。
…燃費良すぎ…

160910メンテ前00

屋外コースでグリップが厳しいコースだったけど、
タイヤが当たったのか、結構走らせ易かった。

…で、メンテナンスだ。
走っていて挙動が変だったなーと思ったら…
160910メンテ前01

160910メンテ前02

フロントアッパーアームの支点となるピローが緩んで、
そのうえ曲がっていた。
おそらく、緩む→曲がるの順だろうけど、
これは当然交換だな。

あとメンテすべきは…
・モーター清掃(アウターロータ内の砂出し)
・アイドラー、カウンター、ピニオンギヤ交換(砂を噛んで異音発生、砂を取り除くもギヤに痛みあり)
・前後ダンパー(可能ならOリングも)

…そういえば、今回走らせた車って、どんなセッティングだっけ(爆)
前回走行(5月)から、フロントタイヤだけ変えたような…

というわけで、手製のセッティングメモも更新する。
160910セッティングメモ

このメモ…デフの記載がないじゃないか…デフはノーマルのギヤデフです。
あと、デフギヤは、ジョイント側がスプラインのタイプを使っている。
明らかにこっちのほうがギヤ音が小さいし。
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こう見ると、結構なハイスピードモーターを積んでいる。
あと、サスペンションが考えうる限り柔らかくなっている。
まあ、ボディ込車重が1,000 g切るくらいだし、もっと柔らかくしたいくらいかも。
とりあえず上記サスセッティングなら、路面グリップに合わせてタイヤを選定すれば、
「まずまず走る」ポイントのようだ。
まあ、シミズ金型のタイヤのグリップに全面的に頼っているのだが…

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あと、ハイグリップ路面で走らせたときにも思ったけど、
この車、Mシャーシなのにあんまりロールしない。
ハイサイドするときも「ロールしまくってハイサイド」というだ感じではない。
フロントサスのジオメトリが、「ロールセンター」高めだからだろう。

さて、掃除して部品をぼちぼち交換しなくては。


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